わいらぼ

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編成美なんて投げ捨てた!?キハ85系を模型で究極まで楽しむ方法①

暖冬という単語が全く信用できないほど寒さも厳しくなってきた1月。読者の皆様はいかがお過ごしだろうか。

さて、今回はJR東海唯一の特急気動車キハ85について書いていこうと思う。
キハ85といえば、JR東海最初の自社発注車としても知られ、最高120km/hの俊足と強力なエンジン2基からなる高い加速力を誇り、一角では「電車並みの性能を持つ気動車」とも言われる気動車であり、鉄道ファンからも根強い人気を誇る車両である。
つい最近になって後継となるHC85系の先行試作車が出てきており、先行きに不安が見られるのも事実ではあるが...

2020年現在、このキハ85を製品化しているのはKATOのみ。管理人はこのキハ85の基本セットを秋葉原の「千代田レールセンター」という模型店で税込み9800円程度で入手することが出来た。ロッドは2019年版である。

初回となる今回は軽ーくKATOのキハ85のディテール等について触れていこうと思う。

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開封してみると中には4両ほどの車両、取扱説明書、ステッカー等が入っている。
行先についてはひだ用の名古屋・大阪・飛騨古川・高山・富山と、南紀用の紀伊勝浦が収録されている。個人的には新宮があっても良かったんじゃないか...と思ってるが
ヘッドマークに関してもひだと南紀はもちろん、急行いせ、更には臨時幕まで収録されておりバリエーション的には中々豊かだ。
なお、キハ84-300は他車と行先表示機が異なるが、模型でもしっかり再現されておりステッカーもキハ84-300専用のものが用意されている。

 

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キハ85-0。普通車の非貫通型先頭車で、大阪編成の大阪寄り先頭等に連結される。

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キロハ84-0。グリーン車と普通車の合造車で、南紀グリーン車は全てこの形式が順当される。


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キハ84-0。普通車の中間車で、模型では動力車に設定されている。フライホイールぐらい付けろよ

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キハ85-1100。普通車の貫通型先頭車で、中間に連結される先頭車は殆どこの車両である。

元はキハ85-100で、バリアフリー改造に伴って車番が+1000され、現在は100番台全ての車両が1100番台となっている。

他にも南紀用に製造された貫通型先頭車のキハ85-200と、それをバリアフリー化改造したキハ85-1200、同じく南紀用に製造された車販準備室もトイレも設置されていない普通車の中間車キハ84-300、やはり南紀用に製造されたグリーン車の非貫通型先頭車キロ85-0も存在するが、キハ85-200とキハ85-1200は今回の2019年版には入っておらず、キハ84-300とキロ85-0は増結セットの方に含まれている。

 

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非貫通型先頭車と貫通型先頭車の比較。

管理人は非貫通型のほうが好きだが、こうして見てみると貫通型も中々かっこいい形をしてるな...と思わされる。

 

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付属品は非貫通型先頭車用の野生動物衝突防止用衝撃緩和装置、貫通型先頭車用の野生動物衝突防止用衝撃緩和クッション付きスカート、そして灯火類ON/OFF用のドライバーが付属している。
衝撃緩和装置は元は紀勢本線において野生動物との接触事故が多発していたため、2012年より南紀用のキハ85に取り付け始めたものだ。基本的に南紀での運用が中心だが、たまに臨時のひだなどでも運用される場合がある。

ところで、勘の良い人はすぐに気づいただろうが、「あれ!?付属しているはずのクッション付きスカートが見当たらないぞ!?」と思ったかもしれない。というのも、実は管理人、既にこの時点でキハ85-1100のみクッション付きスカートへの交換を済ませており、その関係で写真に写っているのは通常型のスカートなのだ。申し訳ございません...

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クッション付きスカートを取り付けた貫通型先頭車はこんな感じ。よく見てみるとスカート表面に何やら四角いものが付いていることが分かるだろう。

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非貫通型先頭車の場合はこんな感じ。
実は非貫通型先頭車の場合、衝撃緩和装置はスカートとダミーカプラーの間の隙間に挿し込むだけで装着できてしまい、貫通型先頭車とは違ってわざわざスカートを取り外す必要がない。実によく考えられているものだ。

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キハ85の心臓部、米国カミンズ社製のNTA855-R1改めC-DMF14HZとC-DT57型台車。
どちらも造形及びディテールはしっかりしており、細部まで良くできてるという印象だ。
汚物タンクはKATOお得意の台車マウント方式で再現されており、こちらも同じくディテールはしっかりしている。


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キハ85-1100の屋根部分。ゆくゆくはこの屋根部分に墨入れをする予定だが、そんな時間が中々取れない...

 

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車体下部には灯火類ON/OFF用のスイッチがあるが、これがなかなかの曲者で、付属のドライバーで少々強く押し込みながら操作しなければならなかった..

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面白い事に、スイッチのある部分はエンジンごと取り外しできるようになっている。理由は不明。
尚、非貫通型先頭車も床版の基本構造は共通化しているらしく同じくスイッチのある部分はエンジンごと取り外しできるが、スイッチは無かった。何らかの理由が無い限り貫通型先頭車と連結する事はない実車の特性を反映してのものだろう。


さて、ここまでKATOのキハ85の細部を見てきた。
フライホイール非搭載や灯火類スイッチの操作心地など、ほんのちょっぴり不満もあったが、全体的にはとても出来栄えの良い製品だと思える。特に、床下機器・台車の造形やステンレスの質感等はさすがKATOと思えるような感じであり、こうなったら増結セットも当然欲しくなってくる。特に、増結セットに含まれるキロ85-0は現行ひだの富山編成を再現するには絶対に欠かせないので、なんとしても手に入れておきたいところである。

次回からは、本特集の本論とも言える、キハ85の編成パターンについて書いていこうと思う。