前回からかれこれ2年近く経ってしまったが…なかなかこの話題に関する結論が出せず、記事が書けずにいた。ほったらかしにしててもしょうがないのでいい加減結論を出そうと思う。
というわけで、最終回となる今回は前回予告したとおりひだ+北アルプスの編成について一通り触れ、それを踏まえて「KATOのキハ85はどういう買い方がいいのか」というのを紹介しようと思う。
読者の皆様方には2年も待たせてしまったことをこの場を借りてお詫び申し上げたい。申し訳ございません…
北アルプスの基本編成
まずは北アルプス単独時の編成について。
キハ8500系はキハ85系と違い、車種は先頭車のキハ8500と中間車のキハ8550しかなく、総製造数もキハ8500が8501~8504の4両、キハ8550に至っては8555の1両のみと少数派。
既にキハ8500登場時は立山直通などは無くなり、置き換え対象のキハ8000も再後期型のキハ8200が5両のみ残存していたという状況だったのでこれでも問題なかったのだろう。
キハ8500系は通常時には上記のような3連を基本編成とし、多客期には必要に応じて1~2両増結し4~5連で運行していた。北アルプス時代に2連での運用実績はなく、2連で運行するのは会津鉄道譲渡後となる。
こちらが5連増結時の編成例…なのだが、いくつか注意しなければならない事がある。
まず、キハ85系と併結する場合だが、先述のとおりキハ85系との併結に対応しているのはキハ8501・8502のみで、増結専用車的な役割が強いキハ8503・8504は対応していない。したがって、キハ85系の貫通型先頭車と連結できるのはキハ8501・8502のみであって、キハ8503・8504を連結させることは出来ないのでご注意を。メカ的には問題ないらしいが、床の高さが合わなくなる…(キハ8501・8502は併結路に段差があり、併結時にはここにスロープを設置する事により床面の低いキハ85系に揃えている)
なお、これより紹介する図はあくまでも一例である。そこら辺はご了承願います。
7連
諸々考慮するとキハ85系+キハ8500系の基本編成は最短でも7連にはなると思われる。
7連はキハ85系4連+キハ8500系3連の構成が基本となるだろう。「キハ85と併結させるのはキハ8501・8502だけ」という事さえ気を付ければ基本的にこれといった制約はない。キハ8550の代わりにキハ8500を中間に組み込んで3連とするのもアリ。
8連
8連はキハ85側に1両増結する場合と、キハ8500側に1両増結する場合に分けられる。
キハ85側に1両増結した例。
キハ8500側に1両増結した例。
注意してほしいのはキハ8500側に1両増結する場合なのだが、キハ8500系は単独運行でもキハ8500系との併結時でも2+2の4連、いわゆるオール先頭車編成を組んだ実例は存在しない。なので4連以上の編成を組む際には必ず中間車のキハ8555が入ることになる。
9連
9連はキハ85・キハ8500双方に1両ずつ増結する場合、キハ85系4連+キハ8500系5連の場合、キハ85側のみ2両増結する場合に分けられる。
キハ85・キハ8500双方に1両ずつ増結し9連とした例。
キハ85系4連+キハ8500系5連の9連とした例。
キハ85側のみ2両増結して9連とした例。
10連
最長となる10連は、まず大阪編成+名古屋編成で構成されたひだにキハ8500の3連を併結して10連とする例がある。
北アルプスは大阪編成との併結実績があり、1995年7月からは運転日により大阪発のひだと併結するようになり、7月からは大阪編成+名古屋編成+北アルプスの3階建て列車の運行も開始されている。
もちろん、それ以外にもキハ85側に1両、キハ8500側に2両増結して10連とする場合、キハ85側に2両、キハ8500側に1両増結して10連とする場合、キハ85のみ3両増結して10連とする場合もある。
大阪編成+名古屋編成+北アルプスの多層建て10連とした例。3+4+3の10連となっている。
キハ85側に2両、キハ8500側に1両増結して10連とした例。
キハ85側に1両、キハ8500側に2両増結して10連とした例。
キハ85のみ3両増結して10連とした例。
結論・キハ85はどういう買い方がおすすめか
ここまで一通り実車の編成例的なものを見てきたが、これらを踏まえた上でKATOのキハ85はどういう買い方がおすすめか書くことにする。
散々悩んだが(?)、私のおすすめは…
基本4両セット×2
増結5両セット×1
という構成で買うことをおすすめしたい。
この買い方だとおそらく当ブログで挙げた編成は全て再現できると思われる。一例として…
・キハ85を3~5両+キハ8500数両でひだ+北アルプスとし、余った5~10両を組み合わせて富山編成入りのひだ、もしくは登場時の南紀編成を組成する。
・単にひだ編成を2本組成する。
・片方を南紀、片方をひだとする。
等々が出来てしまうのである。
注意点だが、2連時の南紀だけはどう頑張っても組成できないのでご注意を。これは車両が足りないとかそういうのではなく、模型の構造上先頭車が動力車でないために走らせられないのだ…
終わりに
今回はキハ85の編成例を中心とし、模型でこれらを再現するにはどうしたらいいのかを自分なりにまとめた…のだがかれこれ2年近くも放置してしまった。読者の皆様大変申し訳ございません…
今後も似たような題材を扱っていくかは現時点ではまだ未定である。書くとしたら次は東北・奥羽線系統の電車急行にフォーカスを当てていきたいところだが、編成例がキハ85のそれとは比較にすらならないほど複雑だってのが予想されるので、まずは十分な資料を集めていくことが必要になる…中野ブロードウェイの古本屋とか色々漁らねば。